オペラの原点:バロックオペラの楽しみ

バロック音楽をこよなく愛する人に贈るブログ

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

麗しのイタリア古典歌曲:コンティ作曲 私を燃え立たせるあの炎

以前、バロック音楽研究家であったパリゾッティが、自身の「古典歌曲集」に曲を収録するに当たり、図書館で古い楽譜を漁っていたらしいことを書きましたが、当時は情報が少ないため、収録楽譜の周辺情報が結構間違っていたようです。『私を燃え立たせるあの…

麗しのイタリア古典歌曲:ロッティ作曲 美しい唇よ、お前は言ったのだ

パリゾッティは、古典歌曲集に収録する歌を集めるのに、図書館で古い楽譜を探して回ったようで、出所不明の曲が結構あります。しかし、そのような歌を丁寧に拾い上げて行ったところにパリゾッティの功績があるのではないかと思います。古典歌曲集に収録され…

麗しのイタリア古典歌曲:ガスパリーニ作曲 いとしい絆よ

声楽を始めて、まず、習うのが全音楽出版社の「コンコーネ五十番」と「イタリア歌曲集」でしょう。高校の音楽の授業で習った人も多いのではないでしょうか(私は選択しませんでしたが)。この「イタリア歌曲集」の序文をよく読みますと、この歌曲集はバロック…

オペラの楽譜ってどうやって手に入れるの?:ペトルッチ楽譜ライブラリー

みなさんの中で、楽譜はヤマハショップとかで購入するものと思っている人はいますか。でも、オンラインで、しかも無料で入手する方法があります。以下のURL「ペトルッチ楽譜ライブラリー」を覗いてみて下さい。https://imslp.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3…

ヘンデル・オペラの魅力:タメルラーノ(2)

『タメルラーノ(Tamerlano)』は、ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル(1685-1759)がロンドンに居を構え、王立音楽アカデミーに招かれてから作曲されました。初演は1724年ロンドンの王立劇場。作品が書かれた当時の状況や、オペラの粗筋については「タメルラ…

ヘンデル・オペラの魅力:アルチーナ

『アルチーナ(Alcina)』は、ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル(1685-1759)が、ロンドンのコベント・ガーデン劇場でオペラを発表していた時代(1734-41)の作品。『アリオダンテ』と同じく、この時代のヘンデル作品は評価に恵まれず、やがてヘンデルはオペラ…

ヘンデル・オペラの魅力:アリオダンテ

『アリオダンテ(Ariodante)』は、ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル(1685-1759)が、ロンドンのコベント・ガーデン劇場でオペラを発表していた時代の作品(1735)です。この時代のヘンデル作品は評価に恵まれず、やがてヘンデルはオペラ作曲をそのものをやめ…

ヘンデル・オペラの魅力:タメルラーノ(1)

『タメルラーノ(Tamerlano)』は、ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル(1685-1759)がロンドンに居を構え、王立音楽アカデミーに招かれてから作曲されました。初演は1724年ロンドンの王立劇場。当時、最も成功したヘンデルの三大オペラのひとつで、他に『エジ…

ヘンデル・オペラの魅力:ロドリーゴ、もしくは、自らに打ち勝つは最大の勝利

『ロドリーゴ、もしくは、自らに打ち勝つは最大の勝利(Rodrigo ovvero Vincer se stesso è la maggior vittoria)』は、ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル(1685-1759)が23歳にして初めてイタリア語の台本を元に作曲したオペラです。初演は1707年フィレンツ…

ヘンデル・オペラの魅力:ロデリンダ、ロンバルディアの王妃

これから、暫く、自分自身が過去に歌ってみたバロックオペラのアリアについて書こうと思います。さて、タイトルのオペラ『ロデリンダ、ロンバルディアの王妃(Rodelinda, Regina de' Longobardi)』から始めたいと思います。この作品は、ゲオルグ・フリードリ…