2020-01-01から1年間の記事一覧
『セルセ(Serse)』は、ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル(1685-1759)が、ロンドンのコベント・ガーデン劇場でオペラを発表していた時代の作品(1738)です。先に紹介した『アリオダンテ』や『アルチーナ』もそうですが、この時代のヘンデル作品は評価に恵ま…
イタリア古典歌曲の歌詞は、恋人への強い想いを歌っているもの、想う人から、フラれた、もしくはつれなくされての恨み節を歌っているものに大別できると思います。この歌は、その後者。作曲者のジョバンニ・バッティスタ・バッサーニ(1657? - 1716)は、イ…
「恋する蝶のように(Qual farfalletta amante)」は ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)作曲です。ドメニコはナポリ出身の作曲家で、父は同じく作曲家のアレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725)。なお、奇しくもドメニコの生年と同年にバッハとヘンデ…
オペラのアリアを歌っていると人にいうと、オペラを聴いたことがある人から、「オペラのアリアとアリアの合間に、歌っているともしゃべっているとも良くわからないセリフがあるんだけどあれって何?」と時々尋ねられます。これは、レチタティーヴォと呼ばれ…
『愛のよろこびは(Piacer d'amor)』は、マルティーニの作品(1784)です。曲名は知らなくても、たぶん、どこかで聴いたことがある人は多いのではないでしょうか。実は、エルビス・プレスリーの『好きにならずにはいられない(Can't Help Falling In Love)』の元…
以前、バロック音楽研究家であったパリゾッティが、自身の「古典歌曲集」に曲を収録するに当たり、図書館で古い楽譜を漁っていたらしいことを書きましたが、当時は情報が少ないため、収録楽譜の周辺情報が結構間違っていたようです。『私を燃え立たせるあの…
パリゾッティは、古典歌曲集に収録する歌を集めるのに、図書館で古い楽譜を探して回ったようで、出所不明の曲が結構あります。しかし、そのような歌を丁寧に拾い上げて行ったところにパリゾッティの功績があるのではないかと思います。古典歌曲集に収録され…
声楽を始めて、まず、習うのが全音楽出版社の「コンコーネ五十番」と「イタリア歌曲集」でしょう。高校の音楽の授業で習った人も多いのではないでしょうか(私は選択しませんでしたが)。この「イタリア歌曲集」の序文をよく読みますと、この歌曲集はバロック…
みなさんの中で、楽譜はヤマハショップとかで購入するものと思っている人はいますか。でも、オンラインで、しかも無料で入手する方法があります。以下のURL「ペトルッチ楽譜ライブラリー」を覗いてみて下さい。https://imslp.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3…
『タメルラーノ(Tamerlano)』は、ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル(1685-1759)がロンドンに居を構え、王立音楽アカデミーに招かれてから作曲されました。初演は1724年ロンドンの王立劇場。作品が書かれた当時の状況や、オペラの粗筋については「タメルラ…
『アルチーナ(Alcina)』は、ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル(1685-1759)が、ロンドンのコベント・ガーデン劇場でオペラを発表していた時代(1734-41)の作品。『アリオダンテ』と同じく、この時代のヘンデル作品は評価に恵まれず、やがてヘンデルはオペラ…
『アリオダンテ(Ariodante)』は、ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル(1685-1759)が、ロンドンのコベント・ガーデン劇場でオペラを発表していた時代の作品(1735)です。この時代のヘンデル作品は評価に恵まれず、やがてヘンデルはオペラ作曲をそのものをやめ…
『タメルラーノ(Tamerlano)』は、ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル(1685-1759)がロンドンに居を構え、王立音楽アカデミーに招かれてから作曲されました。初演は1724年ロンドンの王立劇場。当時、最も成功したヘンデルの三大オペラのひとつで、他に『エジ…
『ロドリーゴ、もしくは、自らに打ち勝つは最大の勝利(Rodrigo ovvero Vincer se stesso è la maggior vittoria)』は、ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル(1685-1759)が23歳にして初めてイタリア語の台本を元に作曲したオペラです。初演は1707年フィレンツ…
これから、暫く、自分自身が過去に歌ってみたバロックオペラのアリアについて書こうと思います。さて、タイトルのオペラ『ロデリンダ、ロンバルディアの王妃(Rodelinda, Regina de' Longobardi)』から始めたいと思います。この作品は、ゲオルグ・フリードリ…