オペラの原点:バロックオペラの楽しみ

バロック音楽をこよなく愛する人に贈るブログ

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ヘンデル・オペラの魅力:セルセ

『セルセ(Serse)』は、ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル(1685-1759)が、ロンドンのコベント・ガーデン劇場でオペラを発表していた時代の作品(1738)です。先に紹介した『アリオダンテ』や『アルチーナ』もそうですが、この時代のヘンデル作品は評価に恵ま…

麗しのイタリア古典歌曲:バッサーニ作曲 眠っているのか 美しい女よ

イタリア古典歌曲の歌詞は、恋人への強い想いを歌っているもの、想う人から、フラれた、もしくはつれなくされての恨み節を歌っているものに大別できると思います。この歌は、その後者。作曲者のジョバンニ・バッティスタ・バッサーニ(1657? - 1716)は、イ…

麗しのイタリア古典歌曲:D.スカルラッティ作曲 恋する蝶のように

「恋する蝶のように(Qual farfalletta amante)」は ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)作曲です。ドメニコはナポリ出身の作曲家で、父は同じく作曲家のアレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725)。なお、奇しくもドメニコの生年と同年にバッハとヘンデ…

オペラの影の立役者:レチタティーヴォって何?

オペラのアリアを歌っていると人にいうと、オペラを聴いたことがある人から、「オペラのアリアとアリアの合間に、歌っているともしゃべっているとも良くわからないセリフがあるんだけどあれって何?」と時々尋ねられます。これは、レチタティーヴォと呼ばれ…

麗しのイタリア古典歌曲:マルティーニ作曲 愛のよろこびは

『愛のよろこびは(Piacer d'amor)』は、マルティーニの作品(1784)です。曲名は知らなくても、たぶん、どこかで聴いたことがある人は多いのではないでしょうか。実は、エルビス・プレスリーの『好きにならずにはいられない(Can't Help Falling In Love)』の元…