オペラの原点:バロックオペラの楽しみ

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麗しのイタリア古典歌曲:バッサーニ作曲 眠っているのか 美しい女よ

イタリア古典歌曲の歌詞は、恋人への強い想いを歌っているもの、想う人から、フラれた、もしくはつれなくされての恨み節を歌っているものに大別できると思います。

この歌は、その後者。作曲者のジョバンニ・バッティスタ・バッサーニ(1657? - 1716)は、イタリア、パドヴァ出身の作曲家です。1688年にフェラーラにあるサン・ジョルジョ大聖堂の楽長に就任し、1712年にはベルガモのサンタ・マリア・マッジョーレ教会の楽長に就任しました。そして、1716年、その地で没しました。オペラ、オラトリオを多数作曲しています。

この歌は、つれない恋人への報われぬ想いを歌っていますが、明るく軽快なメロディーが恨み節に響かせません。


眠っているのか、美しい女(ひと)よ。
眠っているのなら、夢見てほしい
少しは冷たくしないことを.
目覚めているのなら、私に見せてほしい
いくらかの慈しみを。

私は心の底から
深い溜め息を送るのに、
貴女は答えてくれない、
ああ残酷な愛よ。

反抗的な美しい瞳よ、
いったい誰がお前の眼を開けたのか。
しかも貴女は語らない、
ああ残酷な愛よ。

Dormi,bella,dormi tu?
Se dormi,sognati
d'esser men cruda;
se vegli,porgimi
qualche pieta.

Sospiri profondi
tramando dal cor
e tu non rispondi,
ahi barbaro amor.

Bei lumi rubelli,
chi mai,chi v'apriva?
e tu non favelli,
ahi barbaro amor.

参考:Jaume (Giacomo) Aragallの清々しい歌声でどうぞ。